エキノコックスって?

2014年4月愛知県知多半島で、山野で捕獲された「イヌ」から、エキノコックスの虫卵が発見されたという報道がありました。本州で「イヌ」からエキノコックスの虫卵が発見されたのは「埼玉県」での例に続き2例目です。

エキノコックスって?

北海道全域に住んでいる多包条虫と呼ばれる寄生虫です。

ネズミの体内で成長して、キツネやイヌなどに食べられることで腸に感染します。その後ウンチといっしょに卵を排出してそれを再びネズミが口にすることで、エキノコックスの生活サイクルは回っています。

症状は?

キツネや「イヌ」では強い症状はでません。腸でエキノコックスが成熟し、卵を産むだけで済んでしまいます。つまり、症状から寄生しているかしていないかを判断することは難しいということです。

ネズミや、本来の寄生対象ではない、「ヒト」・ブタ・ウマなどでは大きな問題になります。肝臓で幼虫が無限に増殖し続けるという状態になりますので、あたかも「肝膿瘍・肝臓がん」のような症状となります。また、発症するまで数年の間があるので早期発見も非常に困難です。

ヒトでの発生は、北海道に在住のヒトに限っているわけではありません。首都圏でも感染者の報告があるということです。さらに、感染経路を特定することはできていませんが、北海道へ行っていなくても感染している疑いのある場合もあるそうです。

北海道外ではあまり聞きなれない寄生虫ですが、ヒトの健康に大きな問題をもたらす寄生虫です。日本全国に広まらないようになんとか防いでいきたい病気ですね。