耳の病気2

 暑い日が続いています。まだまだ外耳炎で来院されるワンちゃん(ときどきネコちゃん)が多い季節です。

 ワンちゃんでは15~20%の子が外耳炎があると言われていて、ネコちゃんでも6~7%の子が外耳炎を持っていると言われています。

外耳炎を起こす要因

・垂れ耳・・・換気が悪くなるため

・多毛症・・・耳に大量に毛がはえる犬種の子。換気が悪くなってしまいます。

・湿度・・・夏はここが問題です。

・脂漏症・・・全身性の脂が多く出てしまう子。アメリカン・コッカー・スパニエルの子など。

・正しくない耳のケア・・・めん棒でこすってしまう、洗浄液で濡れたままになってしまうなどです。

また、アレルギー性皮膚炎の1つの症状として外耳炎が起こることも多いです。アレルギーをもっているワンちゃんの80%に外耳炎が見られると言われていることを考えると、逆に外耳炎がある子の多くはアレルギー性皮膚炎を持っている可能性があるということです。

「耳だし急いで病院に行かなくても・・・」、「ちょっとした病気では?」と思われることもあるかもしれない病気ですが、ひどくなると中耳炎さらに内耳炎と悪化し、神経症状が出てしまうこともあります。また薬が届きにくい場所でもあり隠れた病気が元になっていることも多いので、オーナー様が想像されるより治りにくい病気でもあります。

 耳が赤い、痒そうにしてる(耳を掻く、頭を振る)、耳が臭うなどの症状が見られた場合は早めの来院を心がけていただくと早期治療ができ、それだけ早く治る可能性も高くなります。

耳の病気

暑くなり湿度も上がってきました。ここ最近、「耳を痒がっている」、「耳が臭う」と来院されるワンちゃんが増えてきています。

家でみられる外耳炎のサイン

・後ろ足で耳を掻く。耳に足が届かない子もいるので耳の後ろや後頭部を掻いているように見える子もいます。

頭を振っている。全身ではなくて頭だけを振っていることが多いです。

・耳たぶが赤い。

・顔の近くが臭う。歯肉炎による口臭が強いこともあります。

外耳炎は耳が垂れているワンちゃんが起こりやすいと言われたりしますが、必ずしもそうとは限りません。例えば柴犬では多く外耳炎が見られます。また、アレルギーなど一見別な疾患が元にあって外耳炎を起こすこともあります。

 少しでもおかしいと思ったら早めに来院していただければと思います。「まずは家で耳のお掃除をして様子を見よう」とすると、がんばってお掃除をしてあげようとした結果、かえって痛みや炎症を悪化させてしまっている子を見かけたりします。ひどくなる前に治療を開始してあげればそれだけ治りが早いので、家でがんばりすぎるのも注意が必要です。