ネコちゃんのフィラリア症

梅雨には入りましたが、今年は雨が少ないですね。これからの季節は皮膚病、外耳炎が多くなる時期です。体をかゆがったり、耳をかゆがったりしているときは早めに来院していただくと良いと思います。また、熱中症も注意が必要な時期になってきます。家でお留守番の時も室温の注意をしてあげてください。

今回はネコちゃんのフィラリア症のお話です。

フィラリア症とは?

ワンちゃんのオーナー様は当り前のように知っているものですが、ネコちゃんではまだまだ馴染みが少ないと思います。フィラリア(犬糸状虫)は蚊によって運ばれる寄生虫です。ワンちゃんの体に入ると、最終的には成長して心臓や肺動脈に住みつきます。

結果として、

①血液の流れが悪くなり様々な臓器の機能低下を起こしたり、

②フィラリアが血管に詰まってしまい突然死を起こします。

感染することによってどちらにしても命を落としてしまう問題へとつながります。

ネコちゃんでの症状は?

ワンちゃんと違い、ネコちゃんはフィラリアが体に入っても多くの場合はフィラリアは成長できません。動物としての種類が違うからです。しかし一部はネコちゃんの体でも生活を続けることがあります。

結果として、

①心臓や肺動脈へ移動し、フィラリアは血管の壁を傷つけていきます。ネコちゃんはワンちゃんより血管が細いため、血管により大きな障害を受けます。肺の血管が障害を受けるためぜんそくの様な強いセキが出ることがあります。

②フィラリアの成虫が肺動脈に住み着き、感染後2-3年してから、ネコちゃんが突然死することがまれにみられます。

ネコちゃんの問題点

ワンちゃんのように検査でフィラリアの寄生を正確に判断することができないため発見しづらいです。また、他の病気の可能性も疑わなくてはならないので病気の診断にも時間がかかります。よって、治療するとしてもそこまでに時間がかかってしまう可能性があるということです。

しかしワンちゃんと同様に、フィラリアの予防法に関しては確立したものがあります。ですから、「予防をしっかりしていくことが、唯一ネコちゃんをフィラリアから守る方法」となるわけです。今年も少しずつではありますがネコちゃんでフィラリアを予防してくれるオーナー様が増えてきています。引き続きネコちゃんのフィラリア症の予防が広まっていくと幸いです。

GWも明けて

暑いと感じる日も増えてきましたね。蚊も飛び始めましたね。

フィラリアの予防は5月初めからです。ワンちゃん、ネコちゃんのために、早めに予防を開始してあげていただくとよいと思います。特に土曜日・日曜日に診察が集中して混雑することが多いですが、ご理解いただければと思います。

引き続きフィラリア・マダニ・ノミの予防がおいしく・1つでできるお薬が大人気です。また、ネコちゃんのフィラリアの予防に関して興味を持たれるオーナー様が増えてきています。今年もネコちゃんのフィラリア症を予防される方が増加中です。まだまだネコのオーナー様には浸透していないフィラリア症ですが少しでも多くの情報を提供していければと思います。

フィラリア予防

4月に入ってすでに10日以上経ちました。フィラリアの予防シーズンです。

特に、土曜日・日曜日」は大変な混雑となりますので、大変申し訳ありませんがご理解いただければと思います。

先日書いた「おいしいフィラリアのお薬で、マダニ・ノミまで予防できるもの」が、想像以上に人気があります。今までマダニ・ノミの予防をされてこなかったオーナー様も興味がある様子です。「手間なく予防ができる」という点が評価されているのかもしれません。また、「実はうちの子、スポットタイプのお薬を嫌がるんです」というお話も多く聞かれることに驚きました。当り前に使われてきたものですが意外と問題も多いと再認識しました。

ネコちゃんには味覚の性質上、「おいしいフィラリアとノミ・マダニのお薬」はないのですが、スポットタイプで「フィラリアとノミ」の予防ができるものがありますのでご相談いただければと思います。

フィラリアの予防薬の進化

3月になりました。ひどく冷え込む日は少なくなり、少しずつ過ごしやすくなってきましたね。しかし、引き続き夜間の冷え込む日もありますので、体調の管理は注意が必要です。大きな気温の変化が体調を崩させる原因になります。

フィラリアの予防が4月になると始まります。「5月初めから12月までの8か月間、毎月1回お薬を飲む」ことで予防をします。ワンちゃんは当り前ですが、ネコちゃんでの重要性も近年指摘されています。

さて、ここ1-2年、フィラリアの予防薬に少し変化があります。

まず、「マダニ・ノミのお薬に内服薬」が増えてきたこと、

さらに「フィラリア・マダニ・ノミが同時に予防できる薬」が増えてきたことです。

画期的な変化なのですが、これらのお薬のメリットは以下のようになります。

・マダニ・ノミの予防とフィラリアの予防の両方を行う場合、別々よりも安くなる場合が多い。

・マダニ・ノミの内服薬の方が、耳や足などの先端部分にも薬の効果が行き届く

・かなりおいしい(おいしくないものもある)ので、おやつ感覚であげられる。

まだこれからも新しい薬が出てきそうなフィラリア・マダニ・ノミ予防の合剤です。おそらくこれからはこういったお薬が主流になっていくのだと思います。

気になることがあればお気軽にご相談いただければと思います。

 

2月に入って

まだまだ寒い日が続き、暖かくなってくるのが待ち遠しいですですね。

ここ数日、特にワンちゃんの下痢・嘔吐で来院される方が極端に多いです。「特に変わったこともないのに突然」ということが多いです。

はっきり原因がわからないとき、意外と気温や気圧などの変化の影響を受けていることがあります。こんな時は夜の室温を注意してみるとよいかもしれません。1日の寒暖の差が大きいと体調を崩しやすい傾向があります。夜間の室温を昼間の室温に近づけると体調を崩しにくくなるかもしれません。

 

フード・お薬の確認を

今年も2週間をきりました。寒さが厳しいのでペットの子たちの体調管理も十分注意してください。

12月も土曜日・日曜日は大変混雑をしております。ご迷惑をおかけしていますが、ご了承ください。

年末年始は業者さんも長期の休みになります。この期間はフードやお薬の注文もできなくなってしまいます。ですので、フードの残りの量やお薬の数に十分に注意して必ず早めに確認をしていただければと思います。

 

 

年末年始の診察について

今年ももう1ヵ月を切りましたね。寒さが増してきましたのでペットの子たち、特にエキゾチックアニマルの子たちの温度管理には十分に気を付けてください。

12月末までは、健康診断キャンペーン中です。ネコちゃんの健康診断もあり、今年も好評な様子です。

年末年始の診察日のご案内です。

12月30日(水曜日)・・・平常通りの診察

12月31日(木曜日)・・・午後は時間短縮  診察時間:9:00-12:00 16:00-18:00

1月1日(金曜日) 休診日

1月2日(土曜日) 緊急の診療のみ対応  診察時間:10:00-12:00 16:00-19:00

1月3日(日曜日) 緊急の診療のみ対応  診察時間:10:00-12:00 16:00-19:00

1月4日からは平常通りです。

お正月は緊急の対応となりますので、特別料金を診察とは別途いただくようになりますのでご了承ください。

 

11月に入って

昼夜の気温差が大きい季節です。特に、エキゾチックペットの子たちは、この温度差が大きなストレスになることが多いです。体調を崩す大きな原因になりますので、早めにヒーターの設置を心がけてください。

このところ、「膀胱炎・尿路結石」のネコちゃんの来院が非常に多くなっております。去年と比べても異常に多いです。特に男の子はおしっこが完全に出せなくなることがあります。こうなると急性腎不全を起こして命を落としてしまうこともありますので注意が必要です。

家で見られる症状

・トイレに何回も入る、リキむ

・トイレ以外でもおしっこをしてしまう

・血尿がでる

・吐く

元々典型的には、冬(寒い時期)に多い「膀胱炎・尿路結石」ですが、近年は夏などでもエアコンで涼しいために発生しやすくなっています。

しかし、今年ほど寒くなることと合わせて診察が増えるのは久しぶりな感じがします。なので、特に今年の冬は「膀胱炎・尿路結石」に注意していただくと良さそうです。気になる症状がある場合はとりあえずおしっこ検査をしてみることをお勧めします。

秋の健康診断キャンペーン2015

だいぶ過ごしやすい季節になってきましたね。ワンちゃんもお散歩をしやすく、ネコちゃんはひなたぼっこが気持ち時期になってきたと言ったところでしょうか?

今年も10月より、秋の健康診断キャンペーンを始めます。

手軽な「健康診断血液検査」と、しっかりチェックの「全身の健康診断」から選んでいただくことができます。

 

全身健康診断の内容

・一般身体検査

・おしっこ検査、うんち検査

・血液検査

・胸部レントゲン、腹部レントゲン

・腹部超音波検査

・さらに年齢や体調によって、「4種類の検査」がセットです。副腎皮質ホルモン検査・甲状腺ホルモン検査・肝臓検査・追加一般血液検査の内1つがセットになります。

4種類の検査

副腎皮質ホルモン検査・・・肥満に悩む子、皮膚・被毛が弱い子などにお勧めです。

甲状腺ホルモン検査・・・高齢のワンちゃん・ネコちゃんで異常が多く見られるため、お年寄りの子にお勧めです。

肝臓検査・・・過去に「肝臓の数値が悪いです」と言われたことがある場合、それをさらに詳しく検査できます。

追加一般血液検査・・・健康に見える若い子にはさらに一般検査を追加します。

この中から1つだけセットに加えることができます。しかし、どれを行うか、判断は難しいと思いますので日ごろの検査や体調を見て一緒に判断させていただきますのでご安心いただければと思います。

 

健康診断血液検査の内容

一般血液検査に、①甲状腺ホルモンの検査、②副腎皮質ホルモンの検査、③肝機能検査のいずれか1つをセットにしたものとなります。手軽さが良いところですが、血液検査だけでもとても多くの情報を得ることができます。

お値段

全身の健康診断

ワンちゃん・・・14420円

ネコちゃん・・・12360円

健康診断血液検査

甲状腺機能低下症 5665円

甲状腺機能亢進症(ネコちゃん) 4635円

副腎皮質機能亢進症 5665円

肝機能検査 3605円

 

ヒトでも行う「人間ドック」と同じイメージをしていただければと思います。ヒトでもある程度の年齢になれば定期的な検査によって、病気の早期発見が重要になります。腫瘍などならば、いかに早く見つけられるかが完治するかどうかのカギになります。

ワンちゃんやネコちゃんの場合、1年でヒトの約4年分歳を取ることを考えると、ヒトと同様に定期的に検査してあげることをお勧めします。ヒトほどの検査はできないにしても、少しでもワンちゃん、ネコちゃんの健康の維持に役立てていただければと思います。

全身の健康診断も少し費用はかかりますが好評です。しかし、ワンちゃんでの検査のみでした。ネコちゃんも検査できますので、ご相談いただければと思います。

特にネコちゃんは病院に来る回数が少ない(毎年の予防が少ない・病気が少ないなどの理由)ので、病院での体調チェックの回数も少なくなります。そのことから病気のサインを早期に見つけづらいです。なので、ネコちゃんこそこういった健康診断が有効ではないかと思います。