プロバイオティクスって?
ヒトでも良く聞かれるお話ですが、プロバイオティクスとは「消化管内に常に住んでいる健康に有効な細菌」のことです。とても簡単に言うと「善玉菌」です。世界保健機構(WHO)では、「一定量以上与えることで宿主の健康に効果を発揮する生菌」と定義されています。
ヒトでも下痢症、アレルギー、呼吸器感染症、尿路感染症、大腸がん、膀胱がん、関節リウマチなどにプロバイオティクスが有効だという報告があります。
病院では、下痢をしたワンちゃん・ネコちゃんに投与したり、抗生物質を投与した際にお腹の調子を崩さないように投与することが多いです。しかし、その効果はそれだけではないということです。
効果
下痢・軟便
一般的に良く使用されるところです。消化管内の状態を正常化する助けになります。
便秘
老齢のワンちゃん・ネコちゃんに良くみられますが、硬いうんちを出すのはとても体力を使います。痛みを伴うこともありますし、ひどければ病院で排便処置が必要なこともあります。これを改善してくれることがあります。
慢性腎臓病
老齢のワンちゃん・ネコちゃんに多い病気です。腎臓の機能が失われ、それに伴い食欲減少・体重減少・嘔吐などが見られます。これらの症状を緩和して体調を維持してくれることがあります。
薬の投薬量の減少
ある種の病気で、その治療に用いる薬を減量したり、場合によっては休薬までできることがあるそうです。
免疫力を高める
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どちらかというと、病気の治療のサポート訳のお薬となるプロバイオティクスですがヒトと同様に有効性は確かです。当院でも数件継続的にプロバイオティクスを投与することで体調が維持できている子がいます。プロバイオティクスの良いところは「食品としての安全性が高い」ことです。投与することによる副作用などの心配が少ないのは非常に大きなメリットですね。